免疫力を上げて、体の抵抗力を上げるには、やっぱり睡眠が大事

睡眠は、感染症予防の基本です。

なぜなら、免疫力と睡眠には深い関係があるからです。

 

 

健康な人に風邪のウイルスを投与し、睡眠時間別で風邪の発症率を調べる実験がアメリカの大学で行われました。

その結果、睡眠時間5時間未満の人たちは、睡眠時間7時間以上の人達に比べて、風邪を発症する率がおよそ3倍になったそうです。

このことから、睡眠時間が短いとウイルスに対する抵抗力が弱くなることがわかります。

 

そして、もし風邪をひいてしまったとき、体の中で「獲得免疫」が働いて、熱を出し、眠気がでます。

寝ている間に身体を治そうとしているのです。

また、予防接種を受けても、睡眠時間が短いと、抗体反応が弱くなり、予防接種の効果が認められなかったという報告もあるそうです。

睡眠不足は、体の抵抗力を弱めるだけでなく、感染した後の回復も遅くさせてしまいます。

 

 

私たちの体は、眠って最初のノンレム睡眠(深い睡眠)の時に成長ホルモンを出します。

しかし、この深い睡眠が現れないと、成長ホルモンがしっかりでません。

成長ホルモンは、私たちが起きている間に傷ついた細胞の修復をしてくれるホルモンで、成長ホルモンがしっかり分泌されないと、傷ついた細胞の修復がうまくいきません。

細胞の修復がうまくいかない結果、免疫力が低下して菌やウイルスが体内に侵入しやすくなってしまう・・・ということになります。

 

また、ウイルスが体の中に侵入すると、その情報を受け取った免疫細胞が、別の免疫細胞に指令を出します。

すると、指令を受けた免疫細胞が、ウイルスに感染した細胞へ攻撃をします。

この指令を出すときに、サイトカインという物質で情報を伝達しています。

サイトカインは、免疫細胞がウイルスと戦えるように「熱を出したり、身体を休めたりして免疫が働きやすいようにサポートして!」と指令を出しています。

この指令が出ることで、私たちは風邪をひくと熱が出たり眠たくなったりするわけです。

 

このように、風邪をひいたときに免疫機能が正しく働くようにするためにも、常日頃から質の良い睡眠をとって体を整えておくことが重要になります。

 

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