良質な睡眠は寝る前の行動だけで得られるものではない

良い睡眠をとるためには、カフェインの入った紅茶、緑茶、コーヒーなどは寝る前は控えた方がいいことは、多くの方がご存知だと思います。

しかし、質の良い睡眠は、寝る前の行動だけで得られるものではありません。

朝起きてから、夜寝るまでの1日を通しての習慣が大切です。

良い睡眠をとるための第一歩は、朝起きる時間を決めることから。

体内時計は、朝、太陽の光を浴びることでリセットされます。

朝、目から光が入り、14~16時間後に眠くなるように脳はコントロールされています。

朝起きる時間を一定にすることで、夜も自然に眠れるようになります。

まず、朝起きたら、カーテンを開けて朝日を浴びましょう。

朝ご飯は、納豆などのたんぱく質をしっかりとります。

朝食でとるたんぱく質は、「元気物質」セロトニンの原料になります。

この「セロトニン」、よい眠りのために必要な「メラトニン」を作るために必要です。

昼食後、眠気が来るようだったら、思い切って仮眠をとってください。

20分程度の昼寝は、脳のパフォーマンスを高める効果があります。

(これはパワーナップと呼ばれ、ナイキ、Google、NASAなど多くの企業で取り入れられています)

仮眠をとる前に、カフェインをとるのをお忘れなく。

カフェインは、飲んでから効果が表れるまでに約20~30分かかります。

仮眠をとる前にカフェインをとることで、ちょうど効果が出るころに目が覚め、スッキリ起きることができるのです。

夜、スムーズに寝付くには、交感神経優位の「活動モード」から、副交感神経優位の「リラックスモード」に体を切り替えなくてはいけません。

そのためには、夕食は寝る3時間前までに。

カフェインの効果は4時間以上持続するので、夕方以降は控える方がよいでしょう。

(特に、高齢者はその代謝にさらに時間がかかるので、注意が必要です)

適量のアルコールは入眠を早め、深い睡眠を増加させます。

しかし、睡眠後半にはアルコールの血中濃度が低下して離脱症状が現れてきます。

夢が増え、交感神経の活動が高まり、頻脈や発汗が生じます。

そのため、寝る直前の飲酒や深酒はおすすめしません。

入浴は、寝る1~2時間前に38~40度のお湯に10~20分浸かりましょう。

入浴することによって、体温が一時的に上がり、その後急激に体温が下がることで深く眠れます。

寝る1時間前には、スマホ、パソコン、テレビを見るのをやめましょう。

(眠りの準備をもたらす「メラトニン」は明暗に依存して分泌されます。

明るい照明、ブルーライトなどでメラトニンの分泌が抑制され、寝つきを悪くする原因となります)

夜ぐっすり眠って、翌朝スッキリ目が覚めると1日を気持ち良く始められます。

最近睡眠の質が悪いな・・・と感じられる方は、朝起きたときから寝るまでの過ごし方を見直してみてください。

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